数万年前に崩壊した惑星の生き残り。 旧石器時代の地球に転送された数十人の子供は、装置の不備で身体の再構成が不完全で体質が変化してしまった。 2人は、前生の記憶を持ったまま数千年生きて、他の生き残りを探している。同時になぜ、こんなに長く行き続けるのか、その意味を探し続けている。 生き残りの少女がペトリにいる、というメッセージを受けて、ペトリの双子星・イドラに来た。少女は、ペトリの石に関する陰謀に巻き込まれて追われているため、2人も陰謀と闘うことになってしまった。 |
二重星。辺境の変光星ヴァルハラ星系第7惑星。 頻発する強力な磁気嵐のため、星外との通信がしばしば閉ざされる暗黒惑星。連邦警察の目も届かない違法地帯でもある。 イドラの原住民イドリアンの宗教は、星に点在する泉に祠を作り、水神ミヅチを祀っている。それぞれの祠に”泉守り”とよばれる祭司がいて、ミヅチの使いである”ホタル”と会話し、時には泉を通ってペトリに詣でたりしていた。 ホタルの成体は、死後、水中で変成を受けて蛍光を放つ”蛍石”となる。”蛍石”には、精神を啓く働きがある。 イドリアンはこの石やホタルの助けを借りて、祭りを通じて惑星全体を活性化することができる。 ”蛍石”が星外の人間の手に渡ったところから、悲劇が始まった。 |
小さいエクルー(本名:南部麒一郎)は、サクヤとキジローの間の子供。 生まれた時は、生前と同じ銀髪で生前の記憶が無かった。7歳で記憶を取り戻した時、両親譲りの黒髪になった。能力的にも生前と同じ。やたらと身軽で器用。”昔取った杵塚”を活用して14歳で独立。しかし離れて暮らしたせいで、よけいにサクヤへの思慕が抑えられなくなり、何度か暴走し親泣かせな少年時代を過ごした。 両親の死後小さいサクヤに出会い、ようやく幼児期以来の安定した精神生活を送っている。小さいサクヤと9つ違い。 小さいサクヤは、キジローの孫に当たる。 キジローの前妻、ユリエとの間の娘キリコが植民星団の人体実験に使われ死亡。その卵子を使って作られたクローン、ボニ−の娘がサクヤである。 ボニーと夫のアズアは、精神を啓く作用のある蛍石の光を照射されて培養された”フロロイド”と呼ばれる強化人間のため、寿命が30年前後しかない。アズアは石の作用で錯乱を繰り返した末、行方不明。ボニーはひとりでサクヤを育てて、エクルーにサクヤを託して亡くなった。9歳で高校に編入。14歳で大学卒業。スオミにあこがれて、薬物学選考。 マジメな性格だが、不安定な子供時代が災いして前のめりな人生を送っている。度々、エクルーにアタックしては悩ませている。 |